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電力完全自由化で一般家庭にも有名になったスマートメータですが、あなたの家には付きましたか?

スマートメーターが新電力に切り換える時にのみに交換するかと言えば、そうではありません。

交換が間に合わない関東地方などの都市部は別として、地方の電力会社は10年更新時などに自主的にスマートメーターに交換しています。

その証拠が自分の家に昨年ついたこの写真のメーターです。我が家は低圧ですが、まだ契約先は一般電力で新電力ではありません。

経済産業省のサイトにあるように、この切り替えは国のエネルギー行政上の重要な政策です。

「スマートメーターは、通信機能を有し、遠隔での検針や遠隔での供給開始・停止業務等を行うことが可能となる新しい電力量計です。電力システム改革の一環と して2016年(平成28年)4月に実施される小売全面自由化により、需要家が多様な料金メニューや電力会社を選択することが可能となりますが、スマート メーターは需要家の選択肢の拡大を支える不可欠な基盤となっています。

2014年(平成26年)4月に取りまとめられた「エネルギー基本計画」において「2020年代早期に、スマートメーターを全世帯・全事業所に導入する」 と明記されており、今後、家庭等に対するスマートメーターの導入が本格的に進められ、東京電力管内では2020年(平成32年)度末まで、日本全体では 2024年(平成36年)度末までに導入を完了する計画となっています。」

省エネ、見える化、デマンドレスポンス、太陽光などの自家発の導入など、目的は多岐ですが極めてまっとうな考え方です。

では、新電力に切り換えていない場合のスマートメーターですが、需要家にHEMSその他のメリットがあったとして、お金と手間をかけて交換した一般電気事業者には当座はメリットは無いのでしょうか?

すぐに新電力に切り換えられたら嫌ですよね?

メリットはあります。

現状のメーターは遠隔検針が出来ますので、検針の省力化がはかれます。

新電力に切り換えるための携帯端末は通信費がかかるので、そのかわりにワイヤレス装置を使った近距離自動検針が可能です。↓

http://www.tepco.co.jp/ep/private/smartlife/smartmeter.html

中には、ブレーカー盤と連動しての契約容量アップとか引っ越し時の通電開始・閉止、震災後の復旧が遠隔自動で立会い無しで出来るものも有りますので、これも省力化になります。

都市部の携帯端末の通信が可能なエリアは、ほとんど遠隔検針化されて検針員さんが要らなくなるのは、もうすぐです。

しかしながら、一番のメリットは30分デマンドデータの蓄積ではないでしょうか?

「え?30分デマンドデータを勝手に蓄積しているの?」という事実確認は地元電力にお問い合わせください。

なぜならば、30分デマンドデータが有れば、その家庭がどのように消費するのか?昼夜・平日週末・夏季他季のどこにピークが有るのかわかりますよね?

ですから、そのデータが1年分貯まれば、自分たちの割引メニューなどを提案できますよね?

現在は各電力会社がネット上で客先使用量や料金の閲覧が出来るサービスを提供していますから、そこでデータと連動して自動提案できますよね?

これは膨大な数の広大な地域に散らばる顧客を抱えている一般電力会社には、大きな効率アップです。

さて、ここで問題なのはその30分デマンドデータへの顧客への開示です。

そのデータをもとに一般電力を初めとした各社新電力の提案を受けてみたいですよね?

 

しかしながら、いまだにデータを収集しているのを公表もしていない一般電力さんは開示してくれるでしょうか?

電力需要家情報は需要家の許諾が有れば誰でも利用できます。

それは国の指針でもそのように規定されており、低圧でも同じことです。

経済産業省・公正取引委員会制定 「電力適正取引指針」

第二部1-2.公正かつ有効な競争の観点から望ましい行為及び問題となる行為

(1)自由化分野-①-イ-x.需要家情報の利用

一般電気事業者が、他の事業者がその事業活動に必要となる自らの顧客の情報を、当該顧客から情報の利用許諾を受けた他の事業者に対して営業部門に対する開示手続と同様の手続により開示しないことは、新規参入者等の事業活動を困難にさせることから、独占禁止法上違法となるおそれがある(差別的取扱い等)。

代理人でも取り出せるわけですから、需要家本人が開示されて当たり前です。

ましてや個人情報の扱いに関してはIT化が進んで、スマホやPCやクレジットカードにしてもデータ収集・蓄積・分析・商目的の利用が急発達してますが、顧客の意に反した利用には厳しい目が向けられています。

この指針には「どのデータを」と言う部分が無いので「法律上マストである」とまでは言えないと思います。ですが、存在を否定したり開示しないのは違法ではなくても不適切ですよね?

「違法ではないが不適切」なことは実は大変な問題なのが、最近のニュースやワイドショーを見ていればわかりますす。?

ではみなさんご一緒に!

「30分デマンドデータを需要家に開示しないのは違法ではないが不適切である!」

 

ということで、スマートメーター化されたご家庭や事業所は、各電力会社にデータがあるか問い合わせてみましょう~~。